ポイント・オブ・ケア自動グラム染色機 PoCGS(ポッグス)

ポイント・オブ・ケア自動グラム染色機 PoCGS(ポッグス)

Point of Care Gram Stainer 救急外来、集中治療室、市中クリニックにおいて設置可能な小型・低価格な医療機器。患者検体をスライドグラスに塗抹しPoCGSにセットすれば、短時間(10分)で染色標本が完成。検体種類(尿、喀痰他)・試薬滴下量・染色時間等は操作パネルで変更可能です。

世界的な課題である薬剤耐性アクションプランの第一歩として、
グラム染色を手軽に行い、抗菌薬の適正使用につなげたい

従来は数種類の染色液を準備して手技に頼るか、あるいは大病院の中央検査室や検査センターに依頼していました。しかし、クリニック等ではグラム染色をする時間も限られ、検査センターに頼めば最短でも数日程度は掛かるため、目前の患者にすぐに抗菌薬を処方することが出来ないことが課題でした。病院の救急外来や集中治療室等でも同様の問題が存在しています。

PoCGSの特徴

  • 救急外来、集中治療室、市中クリニックにおいて設置可能な小型・低価格
  • 患者検体をスライドグラスに塗抹しPoCGSにセットすれば、短時間(10分)で染色標本が完成
  • 検体種類(尿、喀痰他)・試薬滴下量・染色時間等は操作パネルで変更可能

グラム染色について

グラム染色の定義

細菌の細胞壁の構造の違いを利用し、2色に染め分けることができる点にあり、菌を分類する際に用いられる染色法です。グラム陽性菌は紫に、グラム陰性菌は赤に染まります。

グラム染色は基本的な検査法:グラム染色により菌種推定が可能で、臨床の現場では原因菌を特定する際の第一段階の検査法として最もよく使用される方法で、グラム染色は臨床的に重要な手技です。*1

利点と課題

グラム染色は肺炎や尿路感染症の診断・菌名推定に有用な検査で、検査当日に結果が得られ初期抗菌薬の選択や治療方針の決定を行える利点がある一方、判読結果に関してはグラム染色に習熟した医師でも判定に違いが出ることが課題です。 *1: 大阪市立大学大学院医学研究科細菌学教室: 細菌学講義 eText、http://www.med.osaka-cu.ac.jp/bacteriology/b-online/btext/doc/bactext0A.pdf