各種研究分野や産業界において、微生物の検出方法として日々実施されているグラム染色ですが、その安定した実施には作業者の熟練が必要であることや、試薬の独特の臭いや染色性などが作業者の心身的負担になることなどの問題があります。
「微生物推定支援AIソフトウェアBiTTE
®-iE」の開発をするにあたり、染色後の微生物の判定だけではなく、上記の理由から検体の染色作業の自動化を望む声が多かったことが、「自動グラム染色機(非医療機器))PoCGS
®-iE」の開発をスタートするきっかけとなりました。
開発を進めていく中で市場を調査するにつれ、これは主に産業界においてですが、さまざまな業界で独自に工夫された手法でグラム染色を行なっていることも知りました。
機器の設置場所においても、すでに種々の検査機が設置されていることから、専有床面積をできるだけ小さくして欲しいと言う要望も多く聞かれました。
そのため、設計コンセプトとして、ユーザーによる染色工程(我々はこれを”染色プログラム”と呼んでおります)のカスタマイズが可能であり、その上で出来るだけ小さく、軽く、シンプルに、を掲げて開発を進めました。(※ユーザーが設定した染色プログラムは複数保存可能)
また一番大事な染色性能においても、熟練の方々の手技と同等の性能を有したものとなっております。
この染色性能の実現については、各共同研究機関での検証を数年間積み重ねた成果と自負しております。開発・検証にご協力いただきました先生方にはこの場を借りて御礼を申し上げます。
この「自動グラム染色機(非医療機器))PoCGS
®-iE」を用いれば、標準的なグラム染色はもちろんのこと、各現場に合わせてカスタマイズしたグラム染色も安定して繰り返す行うことができ、結果として標本の判読の精度向上にも繋がります。
当社のPoCGS
®-iEが微生物検出検査に携わる方々の一助となればと思っております。