グラム染色で染まらない菌は?

細胞壁に疎水性のろう脂質を含む

グラム染色で染まらない菌は、一般的には細胞壁に疎水性のろう脂質を含むため、普通の染色では染まらない菌が挙げられます。以下はグラム染色で染まらない代表的な菌の一部です。

– マイコバクテリウム属(抗酸菌):結核菌、らい菌など。液性免疫で排除できないため、チール・ニールセン染色を行います。
– マイコプラズマ:細胞壁が存在しないため、グラム染色で染まりません¹。
– クラミジア:細胞壁が存在するものの、グラム染色で染まりにくいため、パイフェル液を用いた染色法を行います。
– レジオネラ科:通性細胞内寄生菌で、グラム染色で染まりにくいため、パイフェル液を用いた染色法を行います。

以上がグラム染色で染まらない菌の一部です。

参考資料
https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/kansen/data/luncheon_20170412.pdf

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グラム染色を極める