阻止円のサイズは、薬剤が細菌の成長を抑制する効果を示す指標であり、薬剤の感受性を評価するための重要な要素です。薬剤を含むディスクが培地に置かれると、その周りに細菌の成長を抑制するゾーン（阻止円）が形成されます。この阻止円のサイズは、薬剤の効果を反映し、以下のように解釈されます。

阻止円のサイズと薬剤感受性：阻止円が大きいほど、薬剤が細菌の成長を強く抑制していることを示し、薬剤が細菌に対して「感受性（Sensitive）」であると判断されます。つまり、薬剤が細菌の成長を抑える範囲が広いことから、薬剤が細菌に対して効果的であると解釈されます。
阻止円が小さい場合、薬剤が細菌に対してあまり効果的でないか、あるいは細菌が薬剤に耐性を示していることを示唆します。この場合、薬剤は「耐性（Resistant）」または「中間（Intermediate）」と評価されることがあります。

判定基準：各薬剤には、阻止円のサイズに基づいた基準値（Clinical Breakpoints）が設定されています。この基準値は、薬剤ごとに異なり、細菌の種類や薬剤の性質に応じて設定されています。

阻止円のサイズは、薬剤が細菌に対してどの程度効果を示すかを反映する重要な指標です。大きな阻止円は薬剤の効果が強いことを示し、感受性が高い細菌に対しては薬剤が有効であることを意味します。逆に、小さな阻止円は薬剤が無効であるか、細菌が耐性を持っていることを示します。阻止円の評価は、適切な基準に基づいて行い、測定精度や環境条件を考慮して解釈することが求められます。