【論文/グラム染色】乳牛の乳房炎の原因菌と炎症状態を、乳汁の沈殿物を用いたグラム染色により判定する

  • 英文タイトル:Determining causal pathogens and inflammatory state of mastitis in dairy cows via Gram staining of precipitates in milk
  • 雑誌名:Front. Vet. Sci.
  • 著者: Naoki Suzuki , Naoki Isobe 
  • 掲載年月:2025年1月
  • URL:https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2024.1492564/full
  • DOI: 10.3389/fvets.2024.1492564

背景・目的

乳牛の乳房炎は、乳腺の炎症を引き起こす乳房内感染(IMI: intramammary infection)によって引き起こされる。乳業において、乳房炎は乳生産量の減少につながり、安定した牛乳供給ができないことで、酪農家に大きな経済的損失をもたらすだけではなく、IMIの原因となる病原体の中には人獣共通感染症のものもあるため、乳製品の食品安全性にも影響を及ぼす。

牛乳房炎の原因となる病原菌を早期に検出することは治療に不可欠であるが、培養法は時間がかかるため、より迅速な検出技術が求められている。本研究では、乳中の牛乳房炎の原因となる病原菌を検出するための乳沈殿物のグラム染色(MGS:milk Gram stain)の感度、特異度、検出限界、および多形核白血球(PMN: polymorphonuclear leukocytes)の計数による炎症診断におけるMGSの可能性を調査した。

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グラム染色を極める