【論文/感染症】ペースメーカー起因の心内膜炎を引き起こすEnterobacter cloacae

背景

感染性心内膜炎(IE:Infectious endocarditis)は心臓弁や心臓内デバイスなどの心臓の心内膜の感染症である 。主に細菌、まれに真菌によって引き起こされる、致死の可能性のある疾患であり、リスク要因には、既存の弁疾患、人工弁、埋め込み型デバイス、静脈内薬物使用、免疫不全状態などがある。グラム陰性桿菌は心内膜炎の原因としてはまれであり、ほとんどの症例はグラム陽性球菌によるものである。非HACEK(Haemophilus spp.、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Cardiobacterium hominis、Eikenella corrodens、Kingella spp.以外)グラム陰性桿菌がIEを引き起こすことは稀であり、心内膜炎の原因としてE. cloacaeが報告された症例は非常に少なく 希少な症例のため、診断と治療は課題となっている。本論文では、僧帽弁と心臓植込み型電気装置(CIED)にE. cloacaeによるIEを発症した80歳の患者の症例を紹介する。

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グラム染色を極める