- 英文タイトル:Enterobacter cloacae colonisation and infection in a neonatal intensive care unit: retrospective investigation of preventive measures implemented after a multiclonal outbreak
- 雑誌名:Springer Nature Link
- 著者:Alexandrine Ferry et al.
- 掲載年月:2020年9月17日
- URL:https://link.springer.com/article/10.1186/s12879-020-05406-8
- DOI:https://doi.org/10.1186/s12879-020-05406-8
背景
入院中の新生児、特に早産児は、未熟で免疫系が弱いため、感染症のリスクが高い。新生児感染症に関与するグラム陰性菌の増加は、罹患率や多剤耐性(MDR)株の出現などにつながり、特に、Enterobacter cloacae(E.cloacae)は、新生児集中治療室(NICU)の院内感染の原因となるグラム陰性菌である。
エンテロバクター属細菌は新生児の腸の微生物叢に早期に定着するため、腸がこのような感染症のリザーバーとなる可能性がある。しかし、近年E.cloacaeが関与するアウトブレイクがいくつか報告されており、NICUの環境やスタッフもNICU内での感染や伝播の原因となっている可能性が示唆されている。本研究の目的は、フランスにおいて E.cloacaeによる感染症の集団発生後に実施された予防対策が、あるNICUにおけるE.cloacaeの腸内におけるコロニー形成と侵襲的感染症に及ぼす影響を6年間にわたって評価することである。本論文ではNICU内でE.cloacae感染が集団発生した後に実施した予防策の影響について報告する。
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