【論文/感染症】細菌性角膜炎の素因、臨床的初見及び微生物学的初見:フランスの主要学術センターの354症例の分析

  • タイトル:Predisposing factors, clinical and microbiological insights of bacterial keratitis: analysis of 354 cases from a leading French academic centre
  • 雑誌名:Hôpital National des 15-20, Paris 75571
  • 著者: C.Bertret et al.
  • 掲載年月:  2024年6月26日
  • URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38925906/
  • DOI:  10.1136/bjo-2024-325261

背景

感染性角膜炎は角膜混濁の重大な原因であり、視力低下につながる可能性がある。視力の予後は迅速な診断と適切な抗菌薬治療に左右される。一部地域以外の多くの国々で、細菌が原因の中で最多となっている。症状としては、急性の眼痛、羞明、充血、視力低下などが挙げられる。細菌性角膜炎(BK  Bacterial keratitis)は、外傷、コンタクトレンズ装用、眼表面疾患、全身性免疫抑制、眼科手術などの因子が関与していることが多い。最も一般的な原因菌は眼表面常在菌叢に属するグラム陽性、かつコアグラーゼ陰性のブドウ球菌である。重症のBKの治療には、まず強力な広域抗菌薬が局所的に使用された後、病原体や臨床反応に適応した治療が行われる。BKの管理は現在、特に米国とアジアにおいては抗菌薬耐性菌(AMR)の出現によって困難になっている。 ヨーロッパの疫学研究ではBKにおけるAMRの割合が報告されているが、フランスではデータがない。本研究の目的は、研究期間に20年の差があるBKに罹患した2つの集団を比較することでBKのリスクファクター、臨床像、予後、微生物疫学における潜在的な変化などを明らかにすること、そして抗菌薬に対する細菌の感受性を評価することである。

この記事の続きをお読みいただくには、
ログインまたは会員登録が必要です。

CARBGEM+は、感染症領域で活躍する、スペシャリストのための専門情報サイトです。会員登録により会員限定の記事の閲覧が可能になります。

グラム染色を極める