【論文/感染症】四肢を脅かす人工膝関節のK.pneumoniae感染に対するファージ療法: 症例報告と抗バイオフィルム活性のin Vitro特性評価

背景

人工関節感染症(PJI:Prosthetic joint infection)は、人工膝関節全置換術実施時に四肢に影響を与える可能性のある合併症である。 ファージ療法は、抗菌薬耐性の微生物を含むこのような感染症を改善し、微生物のバイオフィルムを標的とする有効な治療法である。 人工関節などの機器の留置に伴う感染症に対するファージ療法の症例は限られている。11年前に右人工膝関節全置換術を受けた62歳の糖尿病男性は、何度も手術を受け、抗生物質を長期間服用したにもかかわらず、何度も人工膝関節感染症に罹患した。臨床症状が進行性に悪化し抗生物質に対する重篤なアレルギーの発症がみられたため、肺炎桿菌複合体による持続性の右人工膝関節感染症に対する四肢切断術が提案された。 四肢切断を回避するため、ファージ静注療法が開始された。

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