【論文 / グラム染色】グラム染色は、細菌感染症における最適な初期抗菌薬選択の指針となり得るか?

 

背景・目的
救急室(ER)と集中治療室(ICU)は、感染リスクが高く緊急性も高い場合、医師は迅速に抗菌薬を選択する必要がある。そのため、通常は原因病原体と抗菌薬の感受性が特定されるまでの間、広域の抗菌薬投与を経験的治療として開始するが、広域抗菌薬の過剰使用は薬剤耐性を促進する。ERやICUの医師が広域抗菌薬を使用して患者の安全性を確保すると同時に、薬剤耐性菌のさらなる増加を防ぐというバランスを取ることが大きな課題となっている。これらの問題を解決するために、ポイント・オブ・ケア・テストが適切な初期抗菌療法の指針となることが不可欠である。

染色技術の1つであるグラム染色は、世界中で使用されている安価で簡単な検査であり、適切な初期抗菌薬を決定するために有用である。本レビューでは、臨床現場におけるグラム染色の変遷を追跡し、最近の臨床研究に基づいて、グラム染色が細菌感染症患者における最適な初期抗菌薬選択のためのポイント・オブ・ケア・テスト技術となり得るかどうかを探ることを目的とした。

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グラム染色を極める